1on1を負担なく進めていく方法について

04_キャリア・育成

こんにちは、みのりです。

新年度が始まって約2か月になりますね。
新入社員の入社や人事異動でメンバーが変わり、チームの再構築を進めている時期だと思います。

その中でも上司と部下が良好なコミュニケーションを取れていることはネックになってきます。
コミュニケーション手段として1on1ミーティング(以下、1on1)がありますが、上手くいく会社もあれば上手くいかない会社も。

今回は1on1の進め方について書いてみたいと思います。

1on1とは

1対1

でミーティングするから

1on1

1on1は上司と部下間でやるのが基本です。
(上位上司や別の部署の人とミーティングすることもあります。)

上司との面談というと評価面接もありますが、1on1との違いは以下のようになります。

1on1評価面接
目的部下の成長を促進すること育成の意味もあるが、おもに
目標に対する成果を伝えること
頻度毎週~月1回程度半期に1回
長さ30分程度
※短くても回数を多く
 する方が大事
約60分
※多少時間をオーバーしても
 対話をきちんと行う
内容部下の困りごとや学び
キャリアなど
※部下でテーマを決める
 ことが多い
評価期間の実績と振り返り
※期中で立てた目標等を
 元に上司と部下で対話

1on1は経験を見える化し、次につなげること

1on1が「部下のための時間」と言われるのは、部下が仕事で得た経験(暗黙知)をミーティングを通して見える化(形式知)に変え、次に活かすプロセスにするのが目的だからです。

アメリカの人事系コンサルテ. ィング会社ロミンガー社のマイケル・ロンバルドとロバート・アイチンガーは、経験学習について7:2:1の法則を提唱しており、

  • 人はおよそ70%を経験から学び
  • 20%は観察学習や他者からのアドバイスによって学び
  • 残りの10%は研修や書籍などから学ぶ

と言っています。

この70%が暗黙知から形式知に変わったらチーム全体のノウハウも断然増えるね

理屈は分かっても上手くやるには工夫が必要

一般的な1on1の進め方としてよく言われているのは以下のとおり。

  • 事前に目的意識を共有し
  • 部下にテーマ・ゴールを考えさせ
  • 部下の話を聴き
  • 次の行動を促して
  • 上司など必要なサポートを確認し
  • 上司が部下に感謝やねぎらいを示して終了

面談内容を上司・部下双方で記録にとるというのもポイントです。

…と聞くと、

これを毎回やるなんて負担が大きすぎ…
ただでさえ仕事で忙しいのに無理だよ

と思う人は少なくないと思います。

実際に、Google で 1on1 を検索してみると、

  • 苦手
  • 無駄
  • 話すことがない

というようなネガティブな言葉も出てきています。

部下にしてみると、

何でも話せと言われても

プライベートを開示したくないよ

マニュアルに「心を開いてなんでも話す」というようなことを書いてある企業もありますが、上司との信頼関係ができていない状態で心を開示する部下はまずいないものです。

1on1 を継続してやっていくコツ

最初からすべてを完璧にやろうとすると負担は大きく、1on1は実施されなくなっていきます。

では、1on1をやらなくていいのか?というと、最終的な目的である「部下の仕事の経験(暗黙知)を見える化(形式知)し次のプロセスにつなげていくこと」を考えると実施した方がいいと思います。

頻度は毎週でなくてもよい

自分の勤務先でも1on1をしていますが、毎週やりますと言われると「ちょっと多いな」と思います。
月に1回だと仕事の経験を忘れてしまうこともあるので、月に2回くらいが負担がないように思います。

月に2回、先に予定を入れておくといいよ

なぜ、先に予定を入れておくといいのかというと、部下自身、何を話そうか意識できるので。

また、予定を入れていない状態で、突然、上司から「面談しましょう」と言われると、部下は怒られるのではないか?何かあるのではないか?と身構えてしまうこともあるので。

事務的に予定が入っている方が、部下の心理的安全性が保たれることもあります。

テーマやゴールは無理に決めなくてもよい

「部下にテーマやゴール」を決めさせるのは、部下にとって負担となることもあります。

たとえ1on1の目的を伝えていたとしても、部下にとって負担が大きければかえってやる気を下げて成長の妨げになってしまいます。

実施を継続することを優先して、「話すことがなければ業務目標の進捗確認や仕事の困りごとなど」を話すとしておけばいいと思います。

上司と部下の信頼関係が築いていければ、そのうち部下から別の話題を話してくれるようになるよ

話をするのは部下というのを忘れない

私の経験ですが、1on1でなぜか私(部下)が上司の悩み相談を受けるという逆1on1になったことがあります。
部下なので黙って上司の相談にのりますが、内心、「1on1は部下の時間なんだけどなぁ…」と思いながら話を聴いていました。

また、目標の進捗確認では仕事のリカバリーや支援の話ではなく、詰められるということもあります。

そんな1on1では部下は心を開かないです。

上司は、部下の経験(暗黙知)をどう見える化(形式知)していこうか?どうチームのノウハウに変えていこうか?、と意識することで傾聴していけると思います。

記録はメモでいい

システムなどに登録してデータ管理する…というのは理想ですが、データ入力の手間は意外と工数がかかるものです。

1on1は継続してやっていくものなので、前回の内容を振り返れる程度にメモは残しておきたいものです。

おわりに

1on1は部下が仕事を通じて得た経験を成長に結びつけていくものです。
また、期中に1on1をしっかりやっておけば、期末の評価面談の納得性も高まる効果があります。

そう考えると1on1は実施した方がいいものだと思います。

ミーティングの進め方やシステムへの入力など形式ばったやり方にこだわると負担が大きくなるので、継続してやることを優先して繁忙の状況に合わせてうまく工夫していくといいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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